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2011年 03月 31日

漁業共有化で復興目指す!宮古市重茂漁協

 宮古市重茂の重茂漁協(伊藤隆一組合長)は、東日本大震災の津波で多数の漁船が流失したことを受け、漁船を集約化して組合員に一定期間貸し付ける「共同運営方式」による漁業再開を目指す。30日は沖に流された漁船の回収を行い、準備を進めた。県によると、県内の漁協で同様の動きは具体化しておらず、早期再建に向けた取り組みとして注目される。

 同漁協管内では漁船780隻のうち、被災を免れたのはわずか14隻。ワカメ養殖やウニ、アワビ漁などが基幹産業だけに深刻な打撃を与えている。

 同漁協は漁業者の個人負担を減らしながら、いち早く漁船を確保して漁業再開を目指す方針。そのために50隻程度を新規購入するほか、被災を免れた漁船や被害の少なかった漁船を所有者から借り受けて集約化し、漁協所有として各地域に割り当てる方式を計画している。

 沖合の収穫作業や陸上での加工作業などの仕事を分け合い、利益も分配。伊藤組合長は「漁師イコール船。3、4人で一つの船を共有するほかない。早く手を打ち、ここに残って収入を得る道をつくりたい」と担い手確保も見据える。

 漁船共有化について、漁船2隻を津波で失った同市重茂の漁業山下隆さん(50)は「それしか手はないのではないか。収入は今よりも少なくなるだろうが、今からおかで仕事をすることも考えられない」と評価する。

 同日は重茂半島の音部地区で、沖に流された漁船の回収も始まった。養殖施設に絡まった漁船を僚船で音部漁港にえい航。再使用可能な漁船を地域の漁業者総出で陸揚げした。

 同市音部の佐々木知宏さん(60)は「漁港も直さなければいけないので先は長い。被害を乗り切った船を使って、みんなで助け合わなければ」と前を向いた。

 県漁船保険組合によると、震災前の2月末時点で県内の保険加入漁船数は約1万500隻だったが、現時点で運航可能な漁船は300隻ほどしか残っていないという。各地の造船所も被災していることや資金面からも、個人が新たに漁船を調達するのは難しい状況にある。

 県水産振興課の寺島久明総括課長は「漁業者にとって漁船の確保は最も必要なこと。水産業の早期再興に向けた取り組みとして注目される」と話す。

【写真=漁船を回収し、力を合わせて陸へ引き上げる漁師たち=30日午後0時5分、宮古市・音部漁港】

(2011/03/31)
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by the-road-of-japan | 2011-03-31 23:44 | ■甦れ宮古!支援集団


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