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NPO法人  motherboard 2011「日本の道」

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2011年 04月 05日

七ヶ浜町・渡辺善夫町長/河北新報のニュースサイト・コルネットより転載

◎「町内に住む」道探る
 ―大震災から3週間余りがたった。
 「宮城県沖地震は30年以内に99%の確率で起こると言われてい
た。自主防災会などをつくって日々訓練をしてきたが、備えをはるか
に超えた大津波。何もかも手探りで対応してきた」
 「町は避難者が最大1000人と予測し、4000食分の食料を備蓄
していた。4、5日は大丈夫と考えていたが、実際は最大6500人が
避難して1日も持たなかった。コメをかき集めても、最初の3日間は1
日1食分のおにぎりだけ。毛布も足りず、被災者につらい思いをさせ
た。申し訳ない」
 ―町の被害状況は。
<高台活用認めて>
 「菖蒲田浜、花渕浜、吉田浜など太平洋に面した地区の住宅が壊滅的だった。高齢化率が高い地
区で、二度と低い所には住みたくないという人が多い。町の高台は市街化調整区域で住宅は建てら
れない。国の超法規的措置で高台への建設を認めてほしい」
 ―町の主要産業の漁業被害は。
 「昨年2月末のチリ大地震津波でノリ養殖施設が壊滅的打撃を受け、ようやく施設を復旧した直後。
漁民は悲嘆に暮れている。1台約4000万円のノリ全自動乾燥機も、船も全滅だ。ノリ養殖従事者は
平均年齢が60歳以上。融資ではなく応分の助成がないと立ち直れない。政府の対応をお願いした
い」
 ―100戸の応急仮設住宅が着工した。県外、他市町村への一時移住を選ぶ自治体もある。
 「避難所の住民の声を聞くと、苦しくても町内で頑張りたいという声が多く、その道を探りたい。応急
仮設住宅は町内に500戸は必要。あとの400戸の着工を急いでほしい。資材不足というが、日本製
にこだわらず外国製プレハブでもいいのではないかと、政府関係者に要望している」
 ―町の職員数は約160人。人手は十分か。
 「宮城郡、黒川郡の自治体職員の応援や、県外の医師団の派遣を受けている。多くのボランティア
の協力もあり、大変感謝している」
 「町は行政改革で職員を減らしてきたが、災害復旧はマンパワーが必要。避難所に職員を置く一方
で、罹災(りさい)証明発行、仮設住宅の入居、本格的な住宅再建など膨大な仕事を迅速に進めなけ
ればならない。行政経験豊富な職員が必要。国、県、被害の少ない市町村からぜひ応援をいただき
たい」
 ―町民へ伝えたいことは。
<美しい景観再生>
 「きょうの努力があすへの希望につながるまちづくりを目指し、みんなで頑張ろう。菖蒲田海岸に代
表される美しい白砂青松の浜が七つあるのが七ケ浜町だ。必ず美しい海、景観を取り戻す」
(聞き手は阿部信男)
の下着などの供給が必要だ。被災現場はいまもさまざまな困難に直面している。町長として先頭に立
ち、町民、各団体と共に一丸となって難局を乗り切りたい」
(聞き手は高田瑞輝)
◆死者236人/不明56人
 主な被害状況(3日現在) 死者236人、行方不明者56人。避難者は6カ所に2034人。ライフライ
ンは荒浜と吉田東部の全域で水道、電気が止まっており、復旧率はともに6割程度。
2011年04月05日火曜日

by the-road-of-japan | 2011-04-05 09:47 | ♦被災市町村長のメッセージ


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