2011年 04月 01日
2011年4月1日 当面考えられる東北関東大震災復旧・復興対策について 民主党財務金融部門会議 東北関東大震災という未曾有の災害により、日本は国難に直面し ている。民主党では、対策本部を地震発生直後に設け政府と緊密に 連携しつつ緊急対応に当たるとともに、震災ボランティア室を設け 物資やヒトを送るなど、被災地支援に全力を挙げている。 一方、政府与党としては、復興ビジョンの全体像の検討を進めつ つ、できることから立法措置などを進める必要がある。そこで財務 金融部門として、当面考えられる復旧・復興対策について、以下の 通り提言をするものである。 1.個人への対応 (1)資金繰り対策等 ○ 住宅ローン等元利払いの猶予措置を金融機関に促すべきである。 (3/11金融上の措置) ○ 被災者のクレジット、信販、貸金の緊急的な利用を可能にするた め貸金業法の総量規制の緩和措置の活用等を検討すべきである。 ○ 返済猶予を行う際は、いわゆるブラックリストに載せない等の対 応を行うべきである。 ○ 公的部門による被災者生活支援融資制度を拡充すべきである。 ○ 被災者については、中途解約禁止の定期預金や投資信託の例外的 な解約・現金化などを可能にすべきである。 ○ この間、業界の協力を得て、被災者支援のための金融上の対応を 行ってきたが、それら対応について、周知徹底を図るため、TV やラジオ、新聞、地方自治体などを通じて、わかりやすく広報す べきである。 ○ 震災で両親を亡くした子どもたちなどに対しても、生損保の保険 金の支払などが適切に対応できるよう、相談窓口での適切な対応 を行うべきである。なお、地方自治体とも連携しつつ、子どもた 2 ちが保険金申請を行えるよう目配りすべきである。 (2)税制対応等 ○ 住宅や家財等の損失に係る雑損控除及び災害減免法による減免 について、平成22年分所得で適用できるようにするとともに、 事業用資産の損失について、平成22年分の事業所得の計算上、 必要経費に算入することができるようにすべきである。(3/1 2財務大臣表明) ○ 住宅等が滅失しても、住宅ローン控除を継続適用できるようにす べきである。 ○ 相続税・贈与税について、震災前の相続・贈与で申告期限が震災 後のものは、震災直後の価額によるようにすべきである。 ○ 地方において車は生活必需品であり、震災復興にも不可欠である。 自動車取得税をはじめとする自動車関係諸税の減免などにより、 震災で車を失った方への負担の軽減を図る措置を実施すべきで ある。 ○ NPO法人等への寄附金控除の大幅な拡充案については、23 年度 税制改正案に含まれているが、早期の成立を図るべきである。 ○ このたびの震災を踏まえ、新しいライフスタイルへの転換のイン センティブとなるような税制の検討も進めるべきである。 2.中小企業、小規模事業者、中堅企業、大企業への対応 (1)資金繰り・貸し渋り対策等 ○ 手形、小切手の不渡り処分の配慮、手形期日、ローン期日の延長 への配慮を行うべきである。(3/11金融上の措置) ○ 中小企業金融円滑化法延長、信用保証の拡充、危機対応融資の活 用などにより、被災地域は元より、全国的に資金繰りを支えるべ きである。 ○ 被災貸出債権への影響にも鑑み、預金保険機構の機能強化(震災 地域金融機関の基盤強化のための予防的公的資金の投入)も含め 速やかに検討を行うべきである。 ○ 決算公表を後ろ倒しにせざるを得ない場合、株主総会の開催日も 後ろ倒しにできるようにすべきである。 3 (2)復旧・復興事業 ○ 電力、ガス、鉄道等甚大な被害を受けた地域復興のために必要不 可欠な企業への政府の財源を利用した出資、政府保証、民間銀行 等の協調融資(政策金融公庫、企業再生支援機構、その他政府系 金融機関の活用、復興ファンドの設立等)を行うべきである。 ○ 復興事業については、地元企業にできる限り発注を行うべきであ る。その際の雇用についても地元に配慮すべきである。 (3)税制対応等 ○ 被災企業への法人税の繰戻し還付を行うべきである。 ○ 車や船を含め、被災した資産の代替資産にかかる特別償却、事業 用資産の買換特例を設けるべきである。 ○ 被災地復興のための土地譲渡について課税の特例を設けるべき である。 ○ 代替建物取得の際の登録免許税の免除を行うべきである。 ○ 震災により酒瓶が割れるなどの被害を受けた際の酒税の還付を 迅速に行うべきである。 ○ 復興につながる設備投資などを行った法人・事業者に対しては、 税負担軽減措置等を講ずるべきである。 ○ 震災の影響は東北地方、関東地方のみならず、国内全体の企業活 動に波及し始めており、国内企業の海外移転により国内産業空洞 化、それに伴う雇用の悪化が全国的に進むおそれがある。23 年度 税制改正案には、法人実効税率引下げなど、企業立地環境改善の ための税制も含まれているが、これを前提に設備投資計画を組ん でいる企業も多いことから、引き続き法案成立に向けた努力を続 けるべきである。 ○ なお、法人実効税率引下げが基本であり、財源確保の関係でこれ を見送る場合については慎重な検討を要するが、見送る場合は、 見合い財源として予定していた租税特別措置等の廃止・縮減は見 送るべきである。 ○ また、外国企業の呼び込みが停滞するおそれがあり、企業立地環 境改善の観点も踏まえた取り組みを行うべきである。 4 ○ 赤字法人等への対応として、雇用保険料の事業主負担の見直しも 政府全体で検討すべきである。 3.金融資本市場への対応 ○ 株式の空売り、株式の相場操縦、市場攪乱行為の取締強化を行う べきである。(3/13金融担当大臣談話) ○ 為替相場の動向を注視し適宜適切な対応を行うべきである。 ○ 日本銀行は政府と緊密に連携し金融緩和を適切かつ機動的に実 施し経済を下支えすべきである。なお、かかる緊急事態において、 日本銀行も最大限の対応を行うべきである。 4.財源確保 ○ 復興財源は、復興ビジョンの全体像をしっかりと見極めたうえで その所要額を算定し、確保に最大限努めるべきである。 以上
by the-road-of-japan
| 2011-04-01 17:48
| ☆民主党
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